JSPC優秀賞
2024 Summer Symposium
日本プロセス化学会2024サマーシンポジウムにおいて、7名からなる2024JSPC優秀賞選考委員会で、104件のポスター発表から優秀賞を3件選出しました。
賞の選考に際しては、予稿集と当日のショートプレゼンテーション、ポスター発表をもとに、「プロセス化学としてのインパクト」「発表・質疑応答の内容」「研究成果の波及効果・展望」に重点をおいて審査を行いました。プロセス化学に関する多岐にわたる領域において、非常に質の高い発表が多かったことが印象的でした。以下、受賞された3件を選考理由とともに紹介します。
1P-18 イオン化脂質DOP-DEDAの連続生産プロセスの開発
(日本精化株式会社)
〇手島裕貴、髙下朋之、石山大展、黒崎寿夫、松本正樹
選考理由: 多様なモダリティの薬物送達で利用されるイオン化脂質は、その特有の物性からバッチ製法では合成・分離・精製の制御が困難という課題があった。発表者らは、イオン化脂質DOP-DEDAのフロー製法の特長を活かした反応・分離・精製の連続生産プロセスを確立した。生産性、品質管理、省エネルギー化、省人化にも優れた製造法であることが特筆される。
1P-19 動的結晶化によるKeramaphidin BとIngenamineの全合成
(1慶応義塾大学大学院理工学研究科、2 慶応義塾大学大学院医学研究科 )
〇栗原悠熙1、八木みのり1、野口崇史1、吉村晶1、安藤悠1、沖田采音1、大石毅2、千田憲孝1、岡村俊幸1、佐藤隆章1
選考理由: 四級炭素と含窒素大員環を含む五環性骨格を有する海洋アルカロイドのケラマフィジンBとインゲナミンの全合成に成功した。基本となる三環性骨格を立体制御化で効率的に構築するにあたり、必ずしもホモジニアス系では生成しにくい立体化学をもつ立体異性体を動的結晶法を利用することで簡便かつ高選択的に得る方法を見出した点が特筆に値する。
2P-16 卵黄由来糖鎖の供給技術開発
(第一三共株式会社)
〇中根智志、飯田孝樹、櫻井智仁、蓮芳文
選考理由: 新モダリティ創製のフラグメントに利用されうる糖鎖を、均一構造をもつ化合物として供給する方法は重要である。発表者らは、食品廃棄物となりうる脱脂卵黄粉から、2分岐糖鎖構造をもつペプチド糖鎖シアリルグリコペプチド(SGP)をキログラムスケールで供給する技術を開発した。夾雑物が多い生物由来成分から、沈殿、膜分離、樹脂精製などを駆使して均一な糖鎖を得る技術を高く評価した。
2023 Summer Symposium
2P-31 医薬品製造プロセスにおける濃縮・溶媒交換への膜分離技術の適用
(1神戸大学先端膜工学研究センター、2住友ファーマ(株)プロセス研究所、3田辺三菱製薬(株)製品技術研究所、4塩野義製薬(株)製薬研究所、5小野薬品工業(株)CMC・生産本部合成研究部)
〇熊谷和夫1、Ralph Rolly Gonzales1、黒田貴一2、森田悠司3、間中敦史4、村瀬辰史5、田中洋明2、田中雅巳4、勝川幹基5、松山秀人1
選考理由:
有機溶媒分離には蒸留法が広く利用されているが、消費エネルギーが大きいという課題がある。課題解決の手段として従来困難だった溶媒―溶媒の分離を可能とする分離膜を開発した。これは、濃縮時間の短縮やエネルギー消費の削減という観点から、医薬品合成を含む様々なプロセスにインパクトを与えることが期待される。
1P-35 天然物(-)-エメチンのスケールアップを指向した不斉合成法の開発
(1スペラファーマ(株)CMC研究本部、2東北大学大学院循環器内科学、3東北大学大学院薬学研究科) 〇山田雅俊1、東和樹1、瀧澤伊織1、江島佑紀1、山野光久1、佐藤公雄2、土井隆行3、植田浩史3、徳山英利3
選考理由:
四つの不斉炭素を含む複雑な五環性骨格を有し、最近肺動脈性肺高血圧症の治療効果が認められた天然アルカロイド(−)—エメチンの大量合成プロセスの開発に成功した。安価な原料から出発して、独自に開発した不斉リガンドを用いる銅触媒的不斉アリル化反応等を駆使することで、カラム精製を用いない堅牢なプロセス製造法を確立した。
2P-35 ハリコンドリン全合成由来E7130の迅速プロセス開発と治験用原薬供給
(1エーザイ(株)、2ハーバード大学)
〇大橋功1、八幡健三2、鏑木洋介1、吉良和信1、磯健太郎1、佐藤勇気1、松浦史義1、松本泰信1、磯村峰孝1、佐々木健雄1、福山尚1、宮下祐輔1、東宏1、飯田大介1、石田祐1、板野航1、松田将明1、村井則夫1、永尾聰1、関雅史1、山本暁彦1、山本祐二1、米田直樹1、松倉正幸1、渡部雄造1、鎌田厚1、浅野修1、栢野明生1、田上克也1、大和隆志1、岸義人2
選考理由:
新規抗がん剤候補化合物として取得した天然物ハリコンドリンBとほぼ同様の構造を有するE7130について、ミリグラムスケールの全合成からほぼ1年半で、HPLC精製を行うことなく高純度の原薬収量11.5 gを得る驚異的なプロセスを開発した。本プロセスによる第一相臨床試験への原薬供給も特筆される。
2022 Summer Symposium
1P-05 均一系ロジウム触媒を用いた固体状態での無溶媒不斉1,4-付加反応
(岩手大学理工学部)
○是永敏伸、郡宏翔、岡本岳、平原英俊、臼井誠之
選考理由:
計算科学を基盤とし、より高活性(S/C=3000)かつ高選択的(>99% ee)な不斉配位子の設計に成功したことが先ず基盤としてあり、そこから非常に特異な固体-固体反応の開発に成功している。通常の固体-固体反応の場合、固体同士を激しく衝突させる手法がとられるが、今回開発された反応は静置状態でも70%の収率が達成されており興味深い。また、固体-固体反応で不斉触媒反応が高選択的に進行する例はほとんど報告されていない点も高く評価できる点である。さらに、スケールアップした時はどうなるのかなど、固体-固体反応をプロセス化学の観点で考えるきっかけになると期待できる。
1P-12 植物成分の新機能発見:メソエポキシドの不斉開環反応
(協和ファーマケミカル(株)技術部)
○浅野健裕、津崎和也、和田浩一、竹内祐希
選考理由:
先ずニーズがあり、それに対しさまざまな酵素や化学触媒を探索するなかで、大豆などの植物由来成分に触媒機能があることを新たに発見しており、触媒探索の着眼点が素晴らしい。触媒活性種の道程にはまだ成功していないが、通常考えられるペプチド成分ではなく、アミノ基を含まない糖鎖が主構成物であることは確認できており、新たな生体由来触媒の開発にもつながることが期待できる。
2P-20 BASE1阻害剤E2609のプロセス開発
(エーザイ(株)メディスン開発センター ファーマシューティカル・サイエンス&テクノロジー 機能ユニット 原薬研究部)
○大森雅之、吉澤一洋、千葉博之、栢野明生
選考理由:
数多くの不斉点を有するE2096を大量スケールで合成しようとし、そして実際に170 kgの中間体を合成した、その情熱に敬意を表したい。また、ニトロ化反応における安全性の問題を、通常行われる熱管理の手法ではなく、潜在的な爆発危険性を最小限にすべく、フロー反応を用いた検討を行い、最終的にGMP設備としてのフロー式連続反応装置を用いたプロセスを完成させた点も高く評価できる。
2021 Summer Symposium
2P-08 リチウム代替としての金属ナトリウム分散体を活用する有機合成
(1 理研 CSRS, 2 神鋼環境ソリューション, 3 岡山大院自然)
○浅子壮美 1,3, 高橋一光 1 , 村上吉明 2 , イリエシュ ラウレアン 1 , 高井和彦 3
選考理由: 有機リチウム化合物はプロセス化学において重要な化合物群であるが、SDGsの観点からリチウムの代替に関して関心が寄せられていることを踏まえ、本発表では、有機ナトリウム化合物をその代替とするサステナブルなナトリウム化学の発展を企図した研究開発の成果について報告された。筆者らは、実験室レベルですら扱いにくい金属ナトリウムを使用せずに、取扱い容易な金属ナトリウム分散体を用いて有機ナトリウム化合物の高効率的な調製法を示すとともに、ハロメタル交換、脱プロトン、金属交換反応およびクロスカップリング反応などへ展開できることを実証した。学術的な新規性が高く、今後のプロセス化学への貢献が大いに期待できるとして本演題を優秀賞として選考した。
ISPC2019
1P-08 Establishment of the Continuous Synthesis of Ceramide(D-erythro-CER[NDS]) via Oxo-Tethered Ruthenium Complex Catalyzed Asymmetric Transfer Hydrogenation using Pipe-Flow Reactor
Masahiro Kuwana,* Taichiro Touge, Yasuhiro Komatsuki, Shigeru Tanaka, Hideki Nara, Kazuhiko Matsumura, Noboru Sayo, Yoshinobu Kashibuchi, Takao Saito
(Corporate Research & Development Division, Takasago International Corporation
Process Deveropment Department, Takasago Chemical Corporation )
(選考理由)
Pipe-Flowを用いた連続不斉移動水素化反応を鍵反応とするセラミドの合成に成功した。Pipe-Flowではバッチ反応に比べ反応効率が向上し,単離することなく不斉移動水素化反応に続く4反応の連続合成に成功した。本Pipe-Flow装置は,ガス生成を伴う連続反応を行う為に安全性及びコストの観点で配慮がなされている。また,生産効率が向上したことにより,セラミドのスケールアップを達成した。本反応システムは,実用的な段階に進んでおり、今後の実生産への展開が期待される。
1P-20 Development of an Efficient Manufacturing Process for E2212 toward Rapid Clinical Introduction
Minetaka Isomura, Taiju Nakamura, Katsuya Tagami (API ResearchJapan, Pharmaceutical Science & Technology CFU, Medicine Development Center, Eisai Co. Ltd.)
(選考理由) γ-セクレターゼモジュレーターであるE2212のプロセス開発を行った。 問題点の多かった創薬化学ルートを抜本的に見直し,複数の候補ルートの中から最適なルートを見出すことに成功した。 また,塩基や反応温度といった反応条件を精査し,反応挙動を理解することで、副反応を抑制したスケールアップ製造を達成した。さらに商用製造を見据えた品質管理の為にZ体不純物を光反応で合成し,原薬の品質戦略が構築できた。 医薬品の開発に関わる一連の流れを紹介した貴重な事例として価値があった。
2P-10 Deacetylative Amination of Acetyl Acetyl Arenes and Alkanes under Transition-Metal-Free Conditions
Kengo Hyodo, Genna Hasegawa, Kingo Uchida
(Department of Chemistry, School of Science and Engineering, Kindai University,
Department of Materials Chemistry, Faculty of Science and Technology, Ryukoku University)
(選考理由)
アシル基からアミノ基への変換を従来の方法で行うと,オキシム,アミドなどを経由した多段階反応を要する。本研究では,独自に開発した取扱容易なオキシム誘導体を用いて, 金属非存在下且つ温和な条件下でアシル基からアミノ基への一段階への変換を可能にした。基質適用範囲も非常に広く、プロセス化学の観点で優れており,今後,医薬品など有用化合物の新しい合成ルートへの本反応の適用が期待される。
【第4回プロセス化学国際シンポジウム特別賞(Special Prize for ISPC2019)】
Research on the Adsorptive Condition of Copper (II) Ion with the Use of Ephippia
Azusa Oyama, Saya Oikawa, Nanami Kanno, Noa Haneishi, Kazunari Takahashi
(Iwate Prefectural Mizusawa High School)
2018 Summer Symposium
1P-41 目的に応じた中分子ペプチド原薬 カラム精製工程の製法構築
(塩野義製薬)
○越智俊輔,村田好徳
(選考理由)
近年医薬品として脚光を浴びている中分子ペプチドの品質制御において最も重要なのは,カラム精製工程であり,堅牢で生産性の高いカラム精製条件の構築が必要とされている。また,開発段階の原薬製造においては,非臨床試験用や臨床試験用等,原薬の用途に応じた品質設計も重要である。本発表では,中分子ペプチドのカラム精製法の設定手順にとどまらず,用途に応じた原薬の品質設計戦略について,実例を挙げて開示されたものである。従来,ノウハウとして内部留保されるような貴重な知見が数多く公開された点も,優秀賞に相応しいと評価された。
2P-36 トリアジンを基盤とした単離可能なエポキシ化剤 Triazox の開発
(1 金沢大院医薬保,2 神戸学院大薬)
〇別役樹 1 ,五十嵐佑貴 1 ,山田耕平 1 ,北村正典 1 ,平田紘基 1 ,日置和人 2 ,国嶋崇隆 1
(選考理由)
mCPBAやDMDOは,汎用される有用な酸化剤であるが,反応によって生成する酸や,用時調製が必要であることによって使用が制限される。その他にも多くの過酸化物酸化剤が開発されているが,いずれも基質存在下での用時調製が必要等の制約があり,これらの課題を克服する酸化剤が求められてきた。本発表では,トリアジン骨格の性質を活かした新規の酸化剤を開発した。その特徴としては、酸化剤を純品として容易に調製可能であり,安定に保存できること、ほぼ中性条件でアルケンのエポキシ化反応が進行すること、酸化剤由来の副生成物の除去が容易であることが挙げられる。以上の理由により、本発表はプロセス化学的な有用性も高く,優秀賞に相応しいと評価された。
2P-41 マロン酸ジアルキルをプロトン源とする水素化ホウ素ナトリウムを用いた グルコース型酸素官能基配置シクロヘキセノンのダブル還元反応
(中外製薬)
○村形政利,木村昌寛
(選考理由)
グルコース型酸素官能基配置シクロヘキサノールは,SGLT2阻害作用を有する各種化合物の重要な中間体であり,これまでに種々の合成法が報告されてきた。しかし,いずれの方法も工程数が長く,過酷条件を必要とすることや,用いる試薬の安全性等に課題があった。本発表では,入手容易な原料から,短工程かつ安全な試薬を用いる合成法を開発した。その過程で,鍵となる反応において生成する不純物の解析と系統的な条件検討から,メカニズムの推定を経て,グルコース型酸素官能基配置シクロへキセノンのダブル還元反応という,新規かつ興味深い知見を見出した。以上のプロセス化学の本流ともいうべき成果が,優秀賞に相応しいと評価された。
2017 Summer Symposium
1P08 高活性第四級アンモニウム塩触媒を用いるエステル交換反応
名古屋大学 大学院工学研究科
○多畑 勇志、波多野 学、石原 一彰
(選考理由)
カルボン酸エステルは医薬品、化成品など工業的に幅広く有用な化合物であることは言うまでもない。本発表の第四級アンモニウム塩触媒を用いたエステル交換反応によるエステル合成は、金属フリー、低毒性であり、金属の残留、金属による着色の問題が回避され、基質の配位性官能基による触媒の失活も起こらない優れた反応である。また本触媒は第四級アンモニウム塩であるがゆえに溶媒への溶解性も高く多くの溶媒に適用でき、調製も容易で基質適用範囲も非常に広く、今後の産業利用が大いに期待される。
1P15 ホスゲン反応へのフローリアクターシステムの活用
(株)カネカ Pharma & Supplemental Nutrition Solutions Vehicle 医薬研究グループ
○安河内 宏昭、西山 章、満田 勝
(選考理由)
近年、フローリアクターシステムは従来のバッチプロセスに代わるシステムとして非常に注目されている。本発表では大量スケールでの取り扱いが困難なホスゲン反応をフローリアクターシステムに適用することにより安全性リスクを大幅に低減し、実製造の見通しを示しており、フローケミストリーの発展に大いに寄与するものと言える。特に、フローリアクターシステムの課題であったライン閉塞問題を用いるアミンを工夫する事により解決し、合わせて多くの汎用溶媒の使用が可能である事を示した。また既に実製造で使用可能なマルチパーパス設備を導入しており、実用化段階に進んでいる数少ない事例と言え、今後の実生産への適用が大いに期待される。
2P06 環状1,2-アミノアルコールのジアステレオ選択的不斉合成法の開発
武田薬品工業株式会社、スペラファーマ株式会社
○平野 沙悠梨、山野 光久
(選考理由)
本発表では多くの医薬品に含まれる重要な骨格の一つである1,2-アミノアルコールの高選択的不斉合成法が示された。本プロセスでは安価で入手容易な反応剤を使用し、堅牢性にも優れたプロセスでキログラムスケールでの製造も達成している。特にルート確立のみならず、鍵反応であるルテニウム触媒による不斉水素移動反応を駆使し、全ての立体異性体を共通の中間体から簡便に作り分けられる事を示した。また、基質適用性も広く、1,2-アミノアルコールの不斉合成における一般的なプロセス手法として,今後の応用が大いに期待される。
2016 Summer Symposium
1P-39 高活性鉄触媒によるエステル交換反応の開発
(九州大学大学院薬学研究院)○堀河力也,藤本千佳,田中尊書,矢崎亮,大嶋孝志
2P-32 水素ガスを用いた新規 Pd 除去法の開発
(アステラス製薬㈱ 合成技術研究所)
○大場誉徳,吉田信也,古寺哲生,岡田稔
2P-37 ベンゾオキサゾールの C-H カップリングを活用する PDE4 阻害剤の短工程プロセス
(大日本住友製薬㈱ 1技術研究本部プロセス化学研究所,2がん創薬研究所)
○黒田貴一1 ,露峯信二郎1 ,児玉朋寛2
ISPC2015
1P-01 Highly Practical New Methylenation Reagent for Aldehydes and Ketones
Kaori Ando*, Takahisa Kobayashi, Nariaki Uchida
(Department of Chemistry and Biomolecular Science, Faculty of Engineering, Gifu University)
1P-36 Root Cause Analysis of Uncontrollable Polymorph -Inhibition of a Trace Amount of Impurity in Selective ALK Inhibitor ASP3026-
Yuji Takahama*, Kazuhiro Takeguchi, Kazuyoshi Obitsu, Norihiro Ueda, Ryoki Orii, Atsushi Ohigashi, Shigeru Ieda, Minoru Okada,
(Process Chemistry Laboratories, Astellas Pharma Inc.)
2014 Summer Symposium
次亜塩素酸ナトリウム5水和物(結晶)を用いるアルコール類の効率的酸化反応
○岡田倫英1、浅輪智丈1、杉山幸宏1、桐原正之2、岩井利明2、木村芳一3
(1日本軽金属、2静岡理工科大理工、3イハラニッケイ化学 )
極微量のルテニウム触媒を用いる不斉水素化反応を利用したfasiglifam製造プロセスの開発
○山田雅俊1、小西隆博1、山下真之1、後藤充孝2、二瓶卓1、中岡圭一郎1、山本哲寛1、山野光久1
(武田薬品工業 1CMC研究センター製薬研究所、2製薬本部製薬技術部)
希土類トリフラートを触媒とするエステルの直接アミド化反応の開発
○森本浩之、藤原理沙、清水悠平、森崎一宏、大嶋孝志
(九大院薬)
JSPC2014優秀賞ご受賞おめでとうございます。
(左から富岡会長、日本軽金属 岡田さん、武田薬品工業 山田さん、九大院薬 森本さん、秋山選考委員長)
2013 Summer Symposium
NaBH4とTFAを用いたラクタム還元反応のプロセス開発
~安全性評価とスケールアップ~
○奈賀高志、外山健一、小澤宏樹(田辺三菱製薬(株) )
スルフィドの新規イミド触媒的NaOCl酸化反応の開発と医薬品候補化合物への応用
○福田直弘、澤井泰宏、山﨑健、湊幸雄、佐川隆司、稲垣敦士、浦山真一、池本朋己
(武田薬品工業(株))
BF3・THPを用いるシリルエーテルからエステルへのワンステップ保護基変換反応
○加藤淳輝、小山泰人、折山剛(茨城大学)
2012 Summer Symposium
LC-MSを用いた反応解析-プロセス理解を志向して-
○赤尾淳史,宮下祐輔,大江浩志,小坂由紀,新島淳,堀昌樹 (エーザイ㈱ )
Pd触媒を用いたシアノ化によるベンゾニトリル誘導体合成のスケールア ップ
○宇津木雅之,小澤宏樹,初田正典 (田辺三菱)
溶媒媒介転移を利用するALK阻害剤ASP3026の結晶多形制御
○平澤俊,小櫃和義,竹口和宏,織井亮毅,家田成,岡田稔(アステラス)
重水素化ベンゾチアゾリンを用いたリン酸触媒によるケトイミンの不斉重水素還元反応
○酒本翼,森啓二,秋山隆彦 (学習院大理 )
ISPC2011
One-Pot High-Yielding Synthesis of the DPP4-Selective Inhibitor ABT-341 by a Four-Component Coupling Mediated by a Diphenylprolinol Silyl Ether
Hayato Ishikawa, Masakazu Honma, Yujiro Hayashi* (Tokyo University of Science, Japan)
Development of a practical synthesis for HDAC Inhibitor AS1623879-CL
Ryoki Orii*, Takashi Kikuchi (Astellas Pharma Inc., Japan)
Development of a Novel Liquid-Phase Peptide Synthesis (LPPS) on Anchors Bearing a Long Aliphatic Chain: AJI-PHASETM
Daisuke Takahashi* (AJINOMOTO Co., Inc. Japan)
Asymmetric Synthesis of Allyl Esters via Vanadium-Lipase Combo Catalyzed Dynamic Kinetic Resolution.
Masahiro Egi1), Koji Sugiyama1)*, Moriaki Saneto1), Ryosuke Hanada1), Katsuya Kato2), Shuji Akai1) [(1)University of Shizuoka, Japan, (2)National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, Japan]
2010 Summer Symposium
AZADO酸化の工業化検討-実機テスト製造による実証-
日産化学工業(株) 小野田工場技術開発室 医薬品課
○福屋俊輔, 半田道玄, 坂田賢哉, 古田島博之, 大谷基
オリゴRNA合成用新規ホスホロアミダイトモノマーの開発
株式会社カネカ フロンティアバイオ・メディカル研究所
○前田博文, 藤井章雄, 満田勝
抗結核薬R207910の触媒的不斉合成
東京大学大学院 薬学系研究科
○嵯峨裕, 元木理恵, 槇野早恵, 清水洋平, 金井求, 柴崎正勝
2009 Summer Symposium
単体ヨウ素及びDIHを用いたアルコール、アミン、及びハロゲン化物のニトリルへの直接変換反応の研究
千葉大・院理
飯田慎平, 大村亮祐, ○東郷秀雄
エリスロマイシン誘導体GM-611原薬のスケールアップ製造における乾燥トラブルと乾燥条件最適化
中外製薬(株) 合成技術研究部
○小山嘉一郎, 清水仁, 海老原新一
エステルの触媒的水素還元による光学活性アルコールの合成
高砂香料(株) 研究開発本部
○小形理, 猪野恭規, 栗山亙, 松本崇司
メチレンアセタールの非常に緩和で高選択的な脱保護法の開発
阪大院薬
藤岡弘道, ○瀬波賢人, 久保大空, 南辻裕, 前川智弘
2008 Summer Symposium
A Practical Synthesis of the PDE4 inhibitor KW-4490.
Arata Yanagisawa*, Koichiro Nishimura ,Tetsuya Nezu, Kyoji Ando, Ayako Maki, Eiichiro Imai, Shin-ichiro Mohri
(Kyowa Hakko Kogyo, Japan)
An Efficient Synthesis of the PKCb Inhibitor JTT-010 Using a Novel Cyclopropane Ring-Opening Reaction with Indole.
Takashi Inaba*, Masahiro Tanaka, Minoru Ubukata, Takafumi Matsuo, Katsutaka Yasue, Katsuya Matsumoto, Yasuyuki Kajimoto, Takashi Ogo
(Japan Tobacco Inc.,Japan)
Development of Protecting Group Free Catalytic O-Selective Acylation of Aminoalcohols.
Takashi Ohshima*, Takanori Iwasaki, Yusuke Maegawa, Yukiko Hayashi, Kazushi Mashima
(Osaka University, Japan)
Dynamic Kinetic Resolution of Primary Amines by Lipase-Palladium Cocatalysis.
Kiwon Han*, Yoon Kyung Choi, Cheolwoo Kim, Jaiwook Park, Mahn-Joo Kim
(POSTECH, Korea)
2007 Summer Symposium
プロリン触媒による不斉交差アルドール反応を鍵とする抗エイズ薬共通中間体の実用的製造法の開発
住友化学(株) 精密化学品研究所
○池本哲哉, 渡邉要介, 友川淳一, 川上武彦, 上北泰生, 栗本勲
ルテニウム3核クラスター触媒の実用的な合成法の開発とアミド官能基の選択的還元反応
九大・先導研、大学院総理工
○永島英夫, 笹熊英博, 原田斉明, 堤大典, 本山幸弘
新規関節炎治療薬S-2474の製造プロセス開発
塩野義製薬(株) CMC開発研究所 製薬研究部1、工業技術研究所 治験薬製造室2
○尾田勝男1, 増井稔昭2, 野草秀夫1, 樋田壮真1
2006 Summer Symposium
ブラジキニン拮抗剤FR173657の興味深い結晶多形挙動と工業的製造法
アステラス製薬(株) 合成技術研究所 生産技術研究室
○窪田有克, 向井浩二, 五島俊介
アステラス製薬(株) 創薬推進研究所 分析研究室
安田広宣
三環性トリアゾロベンゾアゼピン誘導体のプロセス開発
明治製菓(株) 医薬品総合研究所
○岡田裕美子, 安田昌平, 入江淳, 高橋正明, 山口斉
高活性アルコール酸化触媒 1-methyl-AZADOの開発と展開
東北大院薬
○岩渕好治, 澁谷正俊, 富澤正樹, 服部貴宗, 佐藤貴恒
2005 Summer Symposium
尿失禁治療薬KRP-103の実用的なプロセス開発
杏林製薬(株) 研究センター
○金澤信太郎, 荒谷一郎
BO-653の工業的製法開発
中外製薬(株) 合成技術研究部
○永瀬正弘, 栗田光博, 田野倉武己, 清水元貴, 加藤好章, 田村邦雄, 清水裕仁, 加藤昌宏
対称ジエステルの実用的モノ加水分解反応
テキサス工科大学化学科
○庭山聡美
リパーゼ触媒ドミノ型不斉分子構築法:光学活性多置換イソキサゾリジン類の一段階合成
阪大院薬
○赤井周司, 谷本晃一, 金尾由木子, 大村倉平, 北 泰行
2004 Summer Symposium
脱水型Ti-Dieckmann環化を用いる1β-メチルカルバペネムの実用的合成
関学大・理工学部, 住友製薬1
○永瀬良平, 萬田尚紀, 御前智則, 砂川洵1, 佐々木章1, 田辺陽
抽出蒸留による光学異性体の工業的分割技術の確立
日本化成 技術開発センター
○加藤雄一, 菅原勉, 岡田和己
BF3・モレキュラーシーブス混合触媒系を用いたスチレン誘導体の実用的なカルボニル-エン反応の開発
三共株式会社 製薬技術研究所
○岡地隆弘, 藤本克彦
2003 Summer Symposium
抗心不全薬FK664の工業化研究
藤沢薬品工業 合成技術研究所
○五島俊介, 坪井弘行, 山中敦夫, 向井浩二, 加々良耕二
消化性潰瘍治療薬S-0509の製造プロセス開発
塩野義製薬株式会社 生産技術研究所 製薬研究部、 *現 日亜薬品工業
○樺木幹雄, *小池晴夫
ニトリルを用いる新規アルキル化法-芳香族アミン類の環境負荷低減型モノアルキル化法
岐阜薬科大学 薬品化学教室
○井川貴詞, 佐治木弘尚, 廣田耕作
2002 Summer Symposium
糖尿病治療薬AJ-9677の重要中間体(R)-3-(2-aminopropyl)-7-benzyloxyindoleの光学分割による合成
長瀬産業 研究開発センター
生中雅也, 藤間義人, ○井上徹, 松山恵介
大日本製薬 化学研究所
賀登志朗, 原田博史, 藤井昭仁
保護基なしの全合成-無保護アミノ酸の反応を利用した光学活性Claviciptic Acidの全合成-
東邦大薬
○横山祐作, 氷川英正, 三橋政治, 宇山亜樹, 広木康広, 村上泰興
リウマチ様関節炎剤中間体キラルアミノフラノン誘導体の製造研究
三菱化学 機能化学品研究センター・API研究所
○松本陽一, 邑上健, 詫摩勇樹