2017年8月2日に理事会の承認を戴き、富岡 清 前会長(現名誉会長)の後を引き継ぎ、日本プロセス化学会の会長に就任致しました。非力ではございますが皆様方のお力添えを賜りながら、日本プロセス化学会の一層の発展に努めて参ります。どうかよろしくお願い致します。
本会は1999年12月に発足したプロセス化学研究会を前身に、主として製薬企業・中間体メーカーのプロセス化学のリーダーと大学関係者らが中心となり、「プロセス化学における諸問題を討議」、「プロセス化学者のレベルアップと相互理解」、「プロセス化学の常識共有」を目的として、初代 塩入孝之 会長の下に2001年11月27日に創設されました。 その後、2010年7月17日より二代目の富岡 清会長に引き継がれました。その間一貫して、既存の化学系学会とは異なる、企業研究者・技術者を中心にアカデミア研究者がサポートしながら事業を展開する学会として、創意と工夫をこらしながら、活発な活動を続け、発展して参りました。
本会には、会長、名誉会長、副会長、理事、監事、名誉顧問、顧問から成る役員会が設置されています。3名の副会長、秋山隆彦(広報・会計・企画担当); 加藤昌宏(渉外・表彰・地区フォーラム担当); 田中規生(シンポジウム・ラウンジ担当)には、会則事業ごとのご担当をお願いし、会員の皆様のサポートのために活動しています。30名枠の理事におかれましても、本学会の活動が活発に展開され、会員の要望に広く迅速に応えられる体制の構築を目指していただいています。また、広報委員会、シンポジウム委員会、表彰委員会、出版委員会並びに将来計画委員会が設置されており、きめの細かい活動・将来構想、次世代の育成等集中した検討が進められています。さらに、東四国地区フォーラムと東海地区フォーラムでは、それぞれの地域における交流や人材育成に積極的に取り組んでいます。
日本プロセス化学会は、企業研究者・技術者を中心として、アカデミアの研究者との連携や情報交流により、基盤技術(学問)の開発・強化・共有・拡張と人材交流・育成を目指す学会です。プロセス化学は、反応・合成・技術を支える有機化学、化学工学、分離技術、分析化学、レギュレーションなどを始めとして、広い分野にまたがる科学技術が融合した学問分野をカバーしています。もちろん、より良い工業的合成法を確立することが主目的ですが、新しい合成・反応・試薬や晶析技術、製品のライフサイクルマネージメント、安全性や危険情報などを広く伝播ことも重要です。また、医薬・農薬だけでなく、化学関連の広範な分野で展開されている「プロセス化学」を融合し、情報交換を通じて相互にWin-Winの関係を築いていくための「場」を提供する事も、これからの日本プロセス化学会の極めて重要な役割となると考えます。その第一歩として、化学関連の広い産業分野へのアピールや広報を積極的に展開し、さらに広い分野の皆様に参画していただける学会として展開して参ります。
皆様のご支援とご鞭撻をお願い申し上げるとともに、ご活躍に期待致します。
【佐治木 弘尚 会長の略歴 】
1983 年3 月 岐阜薬科大学卒業
1985 年3 月 岐阜薬科大学大学院博士前期課程修了
1986年10月 岐阜薬科大学大学院博士後期課程を中退し寿製薬(株)入社
1989年 4月 岐阜薬科大学研究生、10月薬学博士
1990年3月 ニューヨーク州立大学オルバニー校化学科博士研究員 (F. M. Hauser教授)
1991 年6月 マサチューセッツ工科大学博士研究員(正宗 悟 教授)
1992 年9月 米国Metasyn, Inc.(後のEPIX Pharmaceuticals, Inc.)グループリーダー
1995年9月 岐阜薬科大学助手、講師、助教授を経て
2006年4月 岐阜薬科大学教授
2012年度 有機合成化学協会 日産化学・有機合成新反応/手法賞
2013年 日本薬学会学術貢献賞
Chairperson of 2nd International Symposium on Process Chemistry 2011
日本プロセス化学会副会長2010-2017
有機合成化学協会理事・東海支部長2013-2015
岐阜県環境審議会会長2014-
岐阜県公害審査委員会会長代理2015- |